・2015年、1月2日・3日に行われた、第91回箱根駅伝は青山学院大学が驚異的な大会新記録で優勝。
・下馬評では駒沢大学有利と伝えられていた中で、独走のポイントになったのは。
・原監督の、『この子たち、本当に力があったんだな』というコメントはなぜ。
2015年、1月2・3日に開催された、
「第91回東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝)は、
青山学院大学が、大会新記録で史上16校目の初優勝を飾りました。
原晋監督、就任11年目での快挙を、
10時間50分を切る“大会新記録”で飾るなど、
素晴らしいレース運びとなりましたね。
ただ、
戦前の予想では、
全日本大学駅伝を制した「駒沢大学」が“圧倒的有利”と言われていたのです。
私も、始まる前は「駒沢大学の圧勝かな」と思っていたのです。
1区にはエース級のランナーが集まり、速いペースでのレース展開に。
力の無い選手では、1区を乗り切ることは難しい時代になってしまいました。
その中で、“5強”と予想された、東洋・駒沢・早稲田・青山・明治は、きっちりと上位につけ、
接戦が予想される滑り出しとなった訳です。
その後、ジリジリと駒沢大学が後続との差を広げ、
「結局は駒沢大学の優勝か」
と思っていたのですが、5区の山登りで状況は一変します。
青山学院大学の神野選手が、
“山の神”柏原選手の記録を更新する(正確にはコースが違うので別記録です)
走りで、一気に逆転し、
往路初優勝を飾るのです。
そして、
本日の復路も3つの区間賞で圧倒し、
昨年、東洋大学が出した10年は破れないであろうという大記録を、
たった一年で更新してしまったのです。
そこで、
ゴール後に原晋監督が口にしたのが、
『この子たち、本当に力があったんだな』
という感想だったのです。
今回は“ムードの重要性”という視点で、
記事を書きたいと思うのですが、
集団というのは、
同じ練習や努力をしていても、
「集団のムード」が良ければ、成果が爆発的に出ますし、
逆に、
同じ練習や努力をしていても、
「手段のムード」が悪いと、成果が出ないのです。
これは、
集団のムードの良し悪しが、
“個人のパフォーマンスを大きく左右してしまうから”なのです。
なので、
リーダーは常に集団のムードを把握し、
ムードを高めなくてはならないのです。
では、
「ムードを高める」
とは、どうしたら良いのか?
それは集団を、
「コミュニケーション」と「ルール」の2つの視点で観ることです。
非常に大事なことをお伝えすると、
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良好な「コミュニケーション」が活発で、
「ルール」が徹底されている組織は、
活動しやすい“良いムード”なのです。
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良好なコミュニケーションとは何か。
それは、
“厳しさ”“優しさ”“楽しさ”の3つです。
そして、
「ルールの徹底」とは、
“やるべきことをきちんとやりきっている”
ということです。
青山学院大学の選手たちは、
お互いに良好なコミュニケーションを多く取り、
そして、
選手はもちろん、控えの選手、サポートメンバー、監督など、
一人一人が“やるべきこと”をきちんとやりきっていたのです。
こうなると、
集団のムードは非常に良くなり、
自分たちでも思ってもいない“力”が出るようになるのです。
それが、
原晋監督の
『この子たち、本当に力があったんだな』
という言葉につながったのだと感じます。
「良好なコミュニケーション」と「ルールを徹底する」
これこそが、チームのパフォーマンスを大きく左右する、
“ムードの重要性”
なのです。