青山学院大学駅伝部「原晋」監督から学ぶ“組織作りの極意”

2016年3月30日

・箱根駅伝2連覇を達成した、青山学院大学駅伝部監督「原晋」監督の“強い組織作り”に迫る。 箱根駅伝を2連覇し、今や学生長距離界で最強のチームとなった「青山学院大学駅伝部」。

その強さの秘密はどこから来るのか。

監督の「原晋」監督が、先日「テレビ朝日系列」で放送されていた「哲人の告白」という番組での、インタビューで語っていた内容をまとめます。

 

強い組織作りとは

 

原晋監督は、営業マンから転身して母校青山学院大学の監督になる際に「強い組織作り」こそが、常勝軍団の鍵になると考えたそうです。

インタビューの中で、

 

「監督がいるから一生懸命練習する」「監督がいないから練習をサボる」「監督が辞めたら弱くなる」こんな組織は作りたくないんです。(原晋青山学院大学駅伝部監督)

 

と語られています。

ここは非常に大事なポイントで、多くのリーダーは「自分のすごさ」をアピールしたがります。

「俺がいるから強くなったんだ」

そういう所を見せようとして、失敗することが多いのです。

 

私は師匠である「原田隆史」先生にこう教えていただきました。

「強い組織作りには“文化”がいる」と。

監督が変わろうが、いようがいまいが、“同じように全力で練習できるのが最高のチーム”なのだと教えていただきました。

しかし現状は、

「今日は監督がいないからサボろう」

「監督が変わったからやる気がしない」

という組織になっている場合も多いです。

そうでは無く、組織として強い組織になるために、どんな状況でも戦える“組織作りをしっかりする”ことが重要なのです。

 

原晋監督は、

 

青山学院陸上競技部を組織として挑戦する。 「戦うんだ」という、その組織作りをしっかりすること。 (原晋青山学院大学駅伝部監督)

 

ということを“キーワード”に、取り組むことを徹底してきたそうです。

強い組織を作るには“徹底的に取り組む”ことが絶対に欠かせないのです。

 

“当たり前を徹底する”重要性

 

さらに原晋監督はインタビューの中で、

 

指導の核となるのは陸上競技、特に長距離の場合は「規則正しい」生活。 いくら良いトレーニングをしても、夜更かしするとダメ。良いトレーニングをしても、しっかりご飯を食べないとパフォーマンスは上がらない。 ごくごく当たり前な、夜早く寝て、朝早く起きて、しっかり練習して、食事をとる。 ごくごく当たり前なんだけれども、それを18歳から22歳の若者に定着させるのに、ずいぶん時間がかかりました。(原晋青山学院大学駅伝部監督)

 

当たり前のことを、いかに“徹底”できるか。

組織作りのカギは、ここにあるのです。

「あの人がいるから」という指導では無く「やるのが当たり前」という“文化”を作り上げることが、強い組織作りのとても重要なポイントになります。

就任当初は、なかなか勝てなかった原晋監督も、粘り強く粘り強く取り組んで来て、常勝チームの“文化”を創り上げているのです。

 

人はともすれば、新しいこと、珍しいことに興味が湧き、そこに突破口を見つけようとします。

しかし、ほとんどの場合、上手く行かない原因は「当たり前が徹底できていない」ことにあるのです。

 

念ずれば叶う

 

原晋監督は、インタビューの最後に、

 

まず思うこと。想像すること、そこから始まると思う。ただ漠然とボーっと生きているだけでは、ことは前に進まないと思います。 「自分自身がこうなりたいんだ」という思いを、まずは自分自身の中で思うことです。(原晋青山学院大学駅伝部監督)

 

と、「念ずれば叶う」という言葉で、話されています。

“どうなりたいのか”、“どうしたいのか”を考えに考え、そしてやるべき“当たり前を徹底”する。

やはり「思いが先」なのです。

 

青山学院大学駅伝部の強い組織作りのポイントを、ぜひ皆さんの組織作りに活かしてください。