東洋大学、酒井監督の“リーダーシップ”から学ぶ

2015年11月4日

・先日の2015全日本大学駅伝、戦前の予想を大きく覆して東洋大学が優勝。

・監督である、酒井監督のリーダーシップに迫る。

 

徹底力がリーダーシップを高める!

2015年11月1日に開催された、大学日本一を決める「全日本大学駅伝」

戦前は青山学院大学の圧勝かと思われましたが、終わってみれば東洋大学が完璧なレースで初優勝。

レース終了後のインタビューでも、酒井監督が男泣きの場面がありましたが、非常に素晴らしいレースを選手達が実現したと感じます。

 

監督の酒井監督は、まだ若い監督ですが、非常に「生活態度」の指導が素晴らしいなといつも感じます。

東洋大学の選手たちを見ていて感じるのは、「爽やか」ということです。

応援したくなる、そんな選手が多いなと見ていて感じます。

きっと酒井監督の普段の指導が徹底されているのでしょうね。

 

酒井監督が東洋大学に赴任したのは2009年。

32歳という若さで大学駅伝チームの監督に就任します。

 

その時に真っ先に着手したのは、「生活態度」「心」の問題だそうです。

奢りや慢心を排し、人間力を向上させることに力を注いだのだそうです。

東洋大学のHPには、酒井監督が就任した当時の様子が以下のように書かれています。

 

そして、彼らとともに最初に着手したのは、寮内の清掃。

隣接するV5を達成した硬式野球部の寮はとても綺麗だ。

箱根駅伝で優勝したチームなのだから、

いつ誰が訪ねてきても恥ずかしくない場所にしようと(東洋大学HP)

 

きっとどの大学も同じように掃除、清掃をしていると思いますが、どこまで「徹底」できているか。

「徹底力」こそが、「指導力」に直結するのだと思います。

 

今シーズンのテーマは、「1秒を削り出せ」という東洋大学。

各区間でも、ライバルの青山学院大学に追いつかれそうになるものの、中継所近くになると見事なラストスパートで先着する。

苦しい場面でも、チームの決まり事を“徹底できる”姿勢が本当に素晴らしいと感じました。

 

きっと、酒井監督がインタビューで涙を流したのも、選手たちがチームの姿勢を走りで体現したからなのかもしれません。

 

覚悟が行動を加速する!

最後に少し長くなりますが、酒井監督の責任感がとても伝わってくるメッセージをご紹介したいと思います。

 

自分も、担任としてクラスを受け持った教え子たちと別れてここに来た。
私立だったので公立のように転勤がなく、生徒たちは卒業するまで一緒だと思っていた。
「先生行かないで」と署名運動まで起こった。
しかし最後には納得してくれ、やんちゃな男子生徒までが
「先生、行けよ。がんばれ」と送り出してくれた。
自分にはもう戻る場所はない。
「絶対に箱根駅伝見るから」と、テレビの向こうで応援してくれている彼らのためにも負けるわけにはいかない。
常に使命感を持って、チームを強くしていきたい。(東洋大学HP)

 

「自分にはもう戻る場所は無い」

酒井監督が常に、全力で学生たちに関わり、成果を出しているのは、この覚悟によって生まれているのだと強く感じます。

人はどうしても楽をしたくなるし、できれば苦しい思いをしたくない。

しかし、

使命感覚悟を持った時に、大きな目標に向かって全身全霊で行動できます。

“背水の陣を敷く”

というのは、とても大事な姿勢なのです。

 

来年の箱根駅伝はどのチームが制するのか。とても楽しみです!