リーダーが“一番最初”にやるべきこと。

2015年2月16日

・どんな素晴らしいスキル・ノウハウを教えるよりも先にやるべきことがある。

・相手の心のコップを上向きにすることが大切。

・心のコップを上向きにするためにリーダーが最初にすべきことは。

 

・どんな素晴らしいスキル・ノウハウを教えるよりも先にやるべきことがある。

私は教師時代に、「素晴らしいスキルやノウハウを学び、それを伝えれば、生徒たちは喜んで学んでくれる」と勝手に思っていました。

本を読んだり、多くの勉強会に参加したりして、“最新のスキルやノウハウ”を学び、授業で実践しようとしたのです。

 

しかし、

生徒たちは全く授業を“聞く気がなく”、授業を成立させることが難しい状態。

勝手に立ち歩いたり、忘れ物ばかりで、授業にならないのです。

 

それまでの私は、教育とは素晴らしいスキルやノウハウを教えることだと思っていたのですが、「どうも違う」と感じるようになったのです。

 

私が、教師生活15年、そして独立してからの活動を通じて気づいたことがあります。

 

それは、“「素直」な気持ちが無ければ、人は成長しない”ということです。

 

どんなに能力があっても、コミュニケーション能力があったとしても、人の話を聞こうとしない人は、間違いなく成長しません。

そして、リーダーの言うことを、聞いてくれるメンバーで無ければ、リーダーが素晴らしいスキルやノウハウを伝えたとしても、勝手に行動してしまったり、やるべきことをやらなかったりして、チームとして物事を進めることは難しくなってしますのです。

 

・相手の心のコップを上向きにすることが大切。

 

私は、師事している原田隆史先生より「心のコップ」について以下のように教えて頂きました。

 

 

私は、人は2種類だと考えています。 それは、「心のコップが上を向いているか、下を向いているか」ということです。 心にはコップがあります。心のコップが上を向いている人は、周りの人の話や学んだ内容、自分に起きたよいことも悪いことも、水を注ぐがごとくに、そのコップにどんどんと注いでいきます。コップが上を向いている人は、生き方や態度・考え方が素直で、前向きで、真剣です。 反対に、心のコップが下を向いている人もいます。こういった人たちは、周りの人のせっかくのアドバイスも耳に入りません。 下を向いたコップに水を注いでもこぼれるのと同じで、自分に起きたよいことも悪いことも、吸収できません。いつも何かに対して不満を持っていて、考え方が後ろ向きで、やる気が持てません。(原田隆史)

 

私はチームのメンバーは、あたり前に“自分の話を聞いてくれるものだ”と思っていましたが、それは“間違い”だと分かったのです。

リーダーになったからといって、チームのメンバーはあなたの話を、最初から真剣に聞いてくれる訳ではありません。

だからこそ、

まずリーダーが最初にすべきことは、チームのメンバーの「心のコップ」を上に向けることなのです。

相手が素直に話を聞ける態度を作ることが、リーダーが何よりも大事にしなければならない取り組みだったのです。

 

心のコップが上を向いているのか、下を向いているのかは、結果の捉え方に現れます。

心のコップが上向きの人は、結果を“自分自身こと”として捉え、「どうすれば良かっただろう」と自分の責任として考え、次への取り組みの改善点やヒントなどを得ることができ、前向きな生き方になるのです。

心のコップが下向きの人は、結果を“周りのせい”として捉え、反省をしません。常に誰かのせい、周りのせいにして生きているために、どうせ無理といった、後ろ向きの生き方になってしまうのです。

 

心のコップを上向きにするためにリーダーが最初にすべきことは

 

人は過去に囚われている時には、生き方が後ろ向きになり、心のコップが下向きになってしまいます。

心のコップが上向きの人は、“未来”を意識して生きているのです。

 

だからこそ、

リーダーがチームのメンバーに最初に伝えるべきは、チームの“目指すべき未来”なのです。

「何のために」私達はチームを作り、ここに集まっているのか。

目指すべき方向は何なのかを、リーダーはチームのメンバーに伝え、希望を抱かせることで、未来に意識が向き、心のコップが上を向いていくのです。

 

リーダーは誰よりも未来を描き、熱くビジョンを伝えることが、リーダーとして最初にやるべきことなのです。

 

リーダーの思いの強さに、チームの成果は比例します。

目指すべき未来を示し、チームが一致団結できるように頑張りましょう!