・チーム一丸となるには“ビジョンを浸透”させることが大切。
・「質問」によって、人は”主体的に”行動する。
・「アウトプット」の時間がビジョンを浸透させる。
・チーム一丸となるには“ビジョンを浸透”させることが大切。
チームのメンバーは、その場に集まった時点ではただの烏合の衆でしかありません。
そのメンバー達に、この場にいることの意味や目的を“ビジョン”として伝え、浸透させていくことで、烏合の衆が成長・成果を出せる自立したチームになっていくのです。
人は行動に対して、「何のために」という“目的”や“意味”を見出した時、自主的に行動するといわれています。
「指示されたから」
「仕事だから」
というだけでは、自発的で意欲的な活動にはならないのです。
私はサッカーが好きで、良く観戦しているのですが、2015年3月から新しく代表監督になった、バヒド・ハリルホジッチ監督にも大変注目しています。
そのハリルホジッチ監督が監督に就任し、最初に行ったのが“自分の思いを伝える”ということだったのです。
代表メンバーはもちろん、サブメンバーも数多く招集し、私たちはどんなサッカーを目指すのか、何のために日本代表としてプレーするのかを、徹底して伝えたのです。
プレーに関しても、明確な指示を出し、意図を伝えることが、就任からの2戦連続の勝利に繋がったのではないでしょうか。
リーダーは、チームに対してビジョンを掲げ、浸透させることが“リーダーシップ”の重要なポイントになるのです。
・「質問」によって、人は”主体的に”行動する。
では、“ビジョン”を浸透させるには、どのようなポイントを意識すると良いのでしょうか。
ここでは「質問」が、ポイントになります。
人は、ただビジョンを伝えられても、それを“自分のこと”として捉えることは難しく、リーダーから、
「私たちのビジョンは~だ!」
と伝えられても、ほとんどのメンバーは、“他人事”として聞いているのです。
では、どのようにして“自分事”としてメンバーに捉えてもらえるように、ビジョンを伝えるか。
それは「質問」することです。
例えば、
「あなたがチームでやるべきことは○○であり、それによって○○を得ることができる」
と、リーダーから一方的に伝えられるのと、
「あなたがチームに貢献できることは何か」
「それによって、どんな自分になりたいか」
と質問されるのでは、その人のチームのビジョンに対しての姿勢が大きく変わってくるのです。
人が、何か指示をされて行動する時には
「受け身」
の姿勢になってしまいます。
しかし、
自分で考えて行動に移す時には、
「主体的」
な姿勢で行動に移すことができるのです。
チームのビジョンに対して、
「主体的」に行動するのか、「受け身」で行動するのかは、
大きな差を生み出します。
リーダーは効果的な質問をすることで、
ビジョンに対して「主体的」な姿勢を作り出すことができるのです。
・“アウトプット”の時間がビジョンを浸透させる。
誰しも経験があると思いますが、一度伝えたからといって、それでビジョンが浸透することありません。
それでは、メンバーにビジョンをどのように浸透させていくか。
それは、「アウトプット」が大きなカギを握っています。
人が学んだことを定着するのは「アウトプット」する時なのです。
リーダーが一方的にビジョンを伝えるのではなく、「あなたはどう思うか?」という質問などを活用し、考えたことを”アウトプット”する場が非常に重要なのです。
人は、学んだことや伝えられたことを“アウトプット”することによって、自分事として捉えることができ、チームにビジョンが浸透していくのです。
この時には、「発言に差が出ない」「一部の人だけが発言する」ということは避け、誰もが安心して、平等に発言できる環境を作ることが大切です。
私がよく行うのは、少人数での意見交換です。
2名~3名で、一人1分で発言をしてもらう環境を作ります。
話すことに慣れていない場合は、発言する前に紙に書いてもらった意見を読み上げるようにしてもらうのもいいでしょう。
そのようにして、お互いの“思い”を共有する場を作ることがリーダーとして非常に重要です。
リーダーは、常にチームのメンバーとのディスカッションを欠かさず、意見を出してもらうことで、結果としてはリーダーからのトップダウンと同じだったとしても、そのビジョンへ向かうモチベーションは全く違うものになるのです。
ビジョンをいかに浸透させるかが、チームとして一丸となって行動するための“リーダーシップ”の大切なポイントになりますので、みなさんしっかりと取り組んでみてくださいね。