・人は関わりを求めて生きている。
・チームを活性化させる“関わりの極意”-「ストローク」とは
・OKなストロークとNGなストローク
・人は関わりを求めて生きている
愛の反対は憎しみではない。愛の反対は無関心である
(Elie Wiesel)
人は皆、“関わり”を求めて生きています。
「誰かから認められたい」
「自分を見ていて欲しい」
周りとの関わりの中で人は生きており、「関わり」無くして生きていくことは難しいのです。
人が活発に行動するには、“安心できる居場所”が必要です。
「自分はチームのメンバーに認められているんだ!」
そう感じられる環境があれば、自然にチームは活性化し、自主的にメンバーは活動してくれるのです。
・チームを活性化させる“関わりの極意”-「ストローク」とは
「ストローク」は“心の栄養”ともいい、心理学である「交流分析」のジャンルの一つです。
身体が食事をして栄養を得るように、心も人と人との関わりを通じて、心の栄養を満たすことが大切であると考えます。
人はこのストロークを満たすために行動していると言っても過言ではありません。
何か問題行動を起こしている場合は、ストロークを求めている場合も多いのです。
例えば、
「運動が得意な人が、運動を頑張って認めてもらおうとする」
「勉強が得意だから、周りに教えてあげて褒められる」
という行動は分かりやすい行動ですが、逆の方向に行動してしまうこともあります。
「素直に行為を伝えるのが恥ずかしいので、いたずらをして気を引こう」
「何も自信が無いので、悪いことをしてみんなの興味を引こう」
という方向へ向かってしまうこともあるのです。
心の栄養を満たしてあげることで、人は安心して自分のすべきことに取り組んでくれるようになります。
リーダーは、チームのメンバーが充分に“心の栄養”を満たされているか、常に意識をすることで、チームを活性化させることが重要なのです。
・OKなストロークとNGなストローク
では、どんな関わりを行うといいのか。
以下に、”OKなストローク”と“NGなストローク”をまとめました。
OKなストローク
〇相手を認める関わり
・褒める(「プレゼンとても良いね!」「スーツ似合っているね!」)
・笑顔
・認める(挨拶、返事、見たよというサインなど)
・スキンシップ(握手、ハイタッチなど)
・信頼する(仕事を任せる)
・感謝の気持ち(ありがとう)
上記のようなもらって嬉しいストロークはどんどん出していきましょう。
特に「ありがとう」という感謝の言葉は、非常に大事です。
皆さんのチームでは、どれぐらい感謝の言葉が飛び交っていますか。
感謝の言葉の量=チームの満足度だと考えてみてください。
「やって当たり前」
では、お互いに心の栄養は満たされないのです。
〇部分否定
・直した方が良いところを指摘する
・叱る(改善点を明確に叱る)
上記のような、「叱る」ストロークもOKです。
人は褒めるだけでは成長しません。
相手に期待するからこそ、直すべきところは直し、お互いに言い合える関係だからこそ、成長できるのです。
ここでポイントは、「褒める」ストローク>「叱る」ストロークのバランスにすることです。
基本は、褒めるストロークを多く出すことで、チームは活性化しますからね。
NGなストローク
×人格否定
・その人の人格を否定する(「お前はダメなやつだ」「どうせお前には無理だよ」)
当たり前ですが、その人の人格を否定するような関わりはいけません。
注意するべきところがあっても、その人の人格を否定することは許されないのです。
誰でも、“お前はダメなやつだ”と言われたら良い気がしませんね。
叱る時は、あくまでも“行為”だけを叱る・注意することが重要です。
×無視をする
・その人に無関心になる(無視・シカトなど)
人は周りに関心を持たれないことが一番つらいのです。
いじめで一番苦しいのは、“無視”されること。
しかし、人は面倒だな、大変そうだなと感じると、無意識のうちにその人について“無関心”な態度を取ってしまうのです。
「あの人には関わらないようにしよう」
という姿勢を取ってしまうのですね。
これでは何も解決することはありません。
私たちは、相手に関心を持って、しっかりと向き合うことから全ては始まるのです。
人は関係性の中で生きています。
リーダーとして、チームのメンバーが活き活きと活動できる集団になるよう、ストロークで満たされたチームにしていきましょう!