・これからの時代のリーダーは、ストレス対処能力が求められる。
・ストレス対処能力(SOC)とは。
・ストレス対処能力を向上させる具体的な取り組み。
これからの時代のリーダーは、ストレス対処能力が求められる
現代は、情報が氾濫し、変化の速い、大変ストレスフルな社会になっています。
特に、リーダーである方は、“チームをまとめる”“成績も出さなくてはいけない”“上司と部下の板挟みになっている”など、強いストレスを感じているかもしれません。
「ストレスが無い職場だったらな…」
そんなことを感じたこともあるかもしれませんが、実際にはかなり難しいことです。
激動の時代では、私たちは、ストレスから逃げるのではなく、いかにストレスを上手く対処するかという能力がこれからの時代は求められるのです。
ストレス対処能力(SOC)とは
世の中には、ストレスに強い人と、そうでない人がいます。
その差は「ストレス対処能力」にあるのです。
ストレス対処能力は「SOC」(Sense of Coherence (SOC) の略)と呼ばれ、日本語では「首尾一貫感覚」と呼びます。
SOCは、イスラエルの心理学者A・アントノフスキー博士により提唱された概念です。
アントノフスキー博士は、ナチスのユダヤ人の強制収容所より生還した人々を研究対象として追跡調査をしましたが、多くの方は、過酷な環境で極度のストレスによって、収容所から帰還しても長生きすることができなかったそうです。
しかし、中には心身ともに健康で長生きする人もいたのです。
アントノフスキー博士は、この人々に注目し、どんな特徴を持つ人がストレス耐性が強いのかを明らかにしたのです。
その人々の持つ、共通した特徴が“3つ”あることが分かったのです。
ストレス対処能力を向上させる具体的な取り組み
アントノフスキー博士はストレス耐性が強い人には以下の3つの要素があることを発見しました。
・有意味感
⇒仕事や取り組んでいる活動に“意味を見いだせる”感覚。
・全体把握感
⇒自分の行動が、未来にどうつながっているかを見通す力。
・経験処理可能感
⇒自分ならできるはずだという自信。周りにも協力を求められる感覚。
この3つの要素を持つ人は、ストレスが強い環境でも、上手くストレスを対処しパフォーマンスに繋げていたのです。
それでは、どのようにすればストレス対処能力を向上させることができるのか。
具体的な取り組みをお伝えしますね。
「有意味感」では、“取り組みに意味を見出す”ことが重要だとお伝えしました。
これは、「チームのメンバーは、どんな時に行動に移すのか」(http://team-vision.jp/blog/mokuteki-343.html)
でも書いていますが、「目的意識」が非常に重要になります。
数字だけの目標は“ノルマ”になりがちです。
そうでは無く、“なぜ、この目標を達成する必要があるのか”という目的を考えることで、有意味感を向上させる有意義な取り組みになります。
「全体把握感」では、取り組みの全体像を把握することが重要です。
「リーダーが知っておくべき“1,000%のリターン”がもらえる方法とは」(http://is.gd/bWceKM)
で書いていますが、何か物事に取り組む際は「計画」を立ててから取り組む習慣をつけることが重要です。
行き当たりばったりでは無く、ゴールまでにはどんなことが予想され、どのように乗り越えていくのかを、最初にイメージすることが重要です。
そして、「経験処理可能感」では、自身のセルフイメージを高めることが重要です。
「リーダーが知っておくべき、“褒める”と”叱る”の「バランス」」(http://is.gd/3wMcR7)
こちらの記事の通り、褒める(認める)と叱るのバランスは非常に重要です。
これは自分自身にとっても同じです。
“自分で自分の取り組みを認める習慣を持つ”
セルフイメージを高めようと思えば、“自画自賛”は欠かせないのです。
自身の取り組みを自分で認めてあげる。
ストレスフルな時代だからこそ、とても重要な取り組みですよ。
これからの時代は、どんどんストレスの強い時代になっていくことでしょう。
私たちはストレスと上手く付き合い、リーダーとして、激動の時代を乗り越えていきましょう!